とても奇妙な話③量子力学と人間の運命

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とても奇妙な話①では、私(意識)が主体的に脳を動かしているのではなく、脳が私を動かしていること、さらにブッダは瞑想することによって「私(意識)は存在しない」という仕組みに気付いたことを述べました。

とても奇妙な話②では、宇宙がビッグバンで誕生した仕組みと、ヒンドゥー教の聖典「リグ・ヴェーダ」から、原子たちが元々、意識を作り出す能力を備えていたことを述べました。

今回は人間の運命についての話です。

 


 

もし①~②の内容が正しいのであれば、僕たちの運命は、原子によって決められている様に感じます。果たして、本当にそうなのでしょうか?

 

まずは人間という存在についてみていきましょう。

僕たちの身体は死んだらどうなるのでしょうか?日本の場合、火葬されるのが一般的なので、骨と灰だけなってしまい、私は消え去ります…でも本当は違います。

人間の身体が火葬で焼かれでも、実は消滅しないんです。

僕たちの身体は原子で構成されていると①~②で述べてきました。つまり、分子レベルの解体は行われますが、原子そのものは消滅しないんです。煙となった原子たちは空中に拡散し、この地球上に滞在し続けるのです。そして再び誰かの身体一部と成っていく。

このように考えると、人間の身体は大昔からの使い回しであるという事ができます。あなたの体に、織田信長の一部があってもおかしくありません。ミクロの世界では「個」という概念は存在せず、僕たちは常に流れている物の一部に過ぎないのです。

 

人は死んだらどうなるのか?

 

それなのになぜ、私(個)が存在すると思うのか?それは脳が自分は「個」であると思わせているからです。にもかかわらず、私(意識)→脳へ何も働きかけることはできない…となると「私」の存在は何なのか…

この疑問を解決するために、人間の運命について考えてみます。

 

 

ビリヤードを例に挙げましょう。あなたは狙いを定めてビリヤードの球を突きました。この瞬間、突かれた球がどのような動きをするのかはすでに決まっています。他の球においても、どのように当たり、どこの穴に落ちるか決まっているのです。

宇宙はビックバンによって始まったと、とても奇妙な話②で述べました。それは一種の爆発です。もし、その時のエネルギー、熱量、噴き出した粒子が異なれば、その後の宇宙の発展も変わっていたはずです。ということは逆に、人間の住むこの宇宙が存在した時に、このような展開になることが既に決まっていたと言うことになってしまいます。

さらに僕たちは脳の決定をなぞることしかできず、主体的に脳へ働きかけすることができません。ということは、やはり運命によって未来は支配されているのでしょうか?

 

いいえ、違います。

いや正確には違うかもしれない。どういうことか?ここで登場するのが「量子力学」です。

 

 

量子力学とは従来の物理学では説明のつかないミクロの世界を論じていくものです。先ほどのビリヤードの例をあげると、球を突いた瞬間に結果が決まるのが従来の物理学。それに対して、結果が分からない(変わってしまう)のが量子力学です。理解が追いつきませんね。

量子力学を体系的に理解するうえで重要なのが「二重スリットの実験」と「シュレディンガーの猫」の話です。量子力学のイメージを掴むため↓の動画を一度見てください。僕がこの動画を見た時とても驚いたことを覚えています。

 

 

どうでしたか?

 

量子力学(ミクロ)の世界では、ある確率で「X」という状態になり、ある確率で「Z」になる状態が存在するのです。観測するまでその物質が存在しているのかも分からないとも言えてしまいます。さらに、物事の結果が大きい確率の方へ動くとも限らないので、今現在、このようにある宇宙の状態も、様々な「偶然」が作用していると考えられるのです。

 

つまり、運命なんてものは存在しないのです。

 

しかし、現時点において、誰も何が正しいのか断定できません。可能性で論じるしかありません。アインシュタインは「神はサイコロを振らない。自然はもっと完璧な方法で語られなければならない。ただ、人間の認識が完全性を把握するまでに至っていないだけだ」と言っています。つまり、この世界の仕組みがどうなっているのかなんて誰にも分からないのです。もし、この仕組みを知ってしまえば「運命」を受け入れることになってしまう。知らぬが仏かもしれませんね…

 

さて、ここまでとても奇妙な話①~③を通して、様々なことを述べてきました。

最後の章では、これまでの内容を整理するとともに、我々の生きる意味について見ていきましょう。

とても奇妙な話④へ続く…

とても奇妙な話④我々の生きる意味