小説家「薬丸 岳」の作品を読んだ感想

  • 2020-02-24
  • 2020-08-31
  • Books

こんにちは!

今回は薬丸岳さんの小説を読んだ感想をまとめてみました

どれも深く考えさせられる作品ばかりで、 とても印象に残りました!

 

はじめに

自分が読んだ本は以下の6冊です

  1. 虚夢
  2. 友罪
  3. 天使のナイフ
  4. Aではない君と
  5. 悪党
  6. 誓約

 

すべて良い作品なのですが、自分が印象に残った順に並べています

薬丸岳さんとは?薬丸 岳

 

読んだ印象としては、主に少年犯罪や精神障害に関する作品が多かったです。その中で、被害者側の立場になって書かれている作品や、加害者側の立場になって書かれている作品がありました。

薬丸岳さんの作品を読むと、これまであまり考えてこなかった、少年犯罪や精神障害について、深く考えるきっかになります。

心の病気は、骨折などと違い目で見ることができません、、

それゆえ、周囲から理解されにくい部分が多く存在し、逆に理解することも困難です。しかし、薬丸岳さんの小説を読むことで、そういった理解しずらい部分の存在を知ることができ、様々な立場の人が存在するということに気付かせてくれます。

・家族が殺された親族の心境
・殺人犯が精神鑑定により、責任能力がないと判定された時の心境
・法律により、犯人を罰することができない時の心境
・自分の子供が殺人を犯してしまった時の心境

こういった、想像することさえ難しい内容が書かれています。

今まで知らなかったことを知るきっかけとなり、体験したことのない感情に対して、共感を持てるようになることは、小説の良いところです^^

 それでは、自分が印象に残ったことの紹介です٩( ᐛ )و

更生とは

 「更生

誰でも一度はこの言葉を聞いたことがあると思います

ネットで調べると以下のように書かれています

立ち直ること。好ましくない精神状態や生活態度から、かつての健康で豊かな状態に戻ること

 現在、日本では少年が罪を犯すと、少年法が適用されるようになっています。

この少年とは、20歳に満たないものを指し、14歳未満の少年については、刑事責任を問わないと定められています。

 この少年法の目的は、「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正および環境の調整に関する保護処分を行う」ことが目的です。

 この法律により、もし自分の大切な人が14歳未満の少年によって殺されても、誰も犯人を罪に問うことができないという事になります。

つまり、少年犯罪の被害者遺族はこの怒りをどこにもぶつけることができないのです。そして自分の人生が踏みにじられ、決して癒えることのない傷を負ったまま生きていくことに苦しんでいる中、罪を犯した少年は社会に復帰することになります。薬丸岳さんの作品では、このような立場に置かれた人々の行動や気持ちがリアルに描かれています。

人間は本当に更生できるのか?そもそも更生とは何なのか?何をもって更生したという事ができるのか?、、このような答えの存在しない問題について考えるきっかけとなりました。

精神障害、精神鑑定

 他にも考えさせられるのが、精神障害や精神鑑定です。

 人の心というものは、決して目で見ることはできません。それゆえ、精神の病気は社会に理解されにくいのが現状となっています。

 日本では、刑法第39条に「精神喪失者の行為は、罰しない」と記載されています。

この精神喪失者かどうかの判断は、精神鑑定に委ねられることになります。もし大切な人が殺され、精神鑑定により、責任能力がなかったと判断された場合、被害者や遺族は素直に納得できるでしょうか。死刑にならず、刑務所にも服役することなく社会に復帰することに対して、どのような感情を持つのでしょうか、、

そもそも人間の心が正常か異常かどうかの境目を、人間が判断できるのか?精神喪失者に対してどのように接すれば良いのか?怒りの矛先をどこに向ければ良いのか?

こういった感情が「虚夢」でリアルに描かれています。

心の殺害

 他にも自分の印象に残っている部分が心の殺害です。

身体の殺害は許されないが、心の殺害は許される、、

人の心というものは、目で見ることはできません。心に傷を負ったといっても、どれぐらいの深さなのか、直接測って確かめることはできません。さらに、切り傷や骨折のように完治することも決してありません。

依存症、うつ病、パーソナリティー障害

薬丸岳さんの小説を読んでいくと、直接目で見ることのできない心に病気を抱えている人に対して、これまでと違った考え方を持てるようになりました。

さいごに

薬丸岳さんの小説は、このような答えのない問題について書かれています。読み進めていくと、人間の心や精神の複雑さを改めて考えさせられます。

過去に殺人を犯した人の行動や気持ち、身体の殺害は許されないが心の殺害は許されていること、過去からの呪縛を背負って生きていかなければならない人、、

私たちの心というものは、思っているより頑丈じゃなのかもしれません。

 ぜひ一度、薬丸岳さんの本を読んでみてください!

END